エントリー - staff

初雪

初雪  高鳥奈緒   2023.11.15   静かな冬の夜 街灯の下 チラリ チラチラ チラリと舞う 降り積もる雪は初雪 寒さも シン シン シンシンと底冷え   言葉にできなくて 車の窓ガラスに「すき」の文字を書いて […]

肉じゃが

肉じゃが  高鳥奈緒   2023.11.17   肉じゃが食べたいといわれて 作ったものの 無言で食べているから 「どう?おいしいかしら」とたずねると 「うん。おいしい」とオウム返しだけ いつだって言葉は少なげだけど […]

濱野成秋近作浪漫短歌

濱野成秋近作浪漫短歌(令和三~五年)     時経れば百年なりとも親しきに父母兄みな逝くそを如何にせむ   お水取り越えねば春は来ぬといふ母の冬里思へば幾歳   春は惜し薨みまかる師の影時移り桜吹雪の日和も疎まし   こ […]

失恋詩

失恋詩 独りぼっちのワイングラス  高鳥奈緒   2023.11.11   吹き抜ける風は秋の香り 小径に舞う色とりどりの枯葉たち 若葉だった木漏れ日の小径を あなたと一緒にぐい、ぐい、ぐい 漕いだわ、自転車、ぐい、ぐい […]

黒サンゴの指輪物語

黒サンゴの指輪物語  高鳥奈緒   2023.11.3   物に溢あふれ満たされすぎると 本当に大切なものが見えなくなる 必要なものは、それ程多くはないのだし。   祖母の黒サンゴの指輪は 無くなる少し前に母が受け取った […]