情けない奴  高鳥奈緒   2023.8.3
 
混濁した意識の中で
目覚めると
いつもの病院の天井
ああ、生きてる
生きてしまった
情けない奴だよ、わたしって。
 
足元に誰かいる? あ、看護師さん
私が意識を戻したこと、喜んでくれてる、連絡の眼が輝いて
私はオムツ替えの最中だった
手を縛られたベットの上で
数日間、
意識不明だったわけね
 
自分のしたこと、少しずつ思い出す
生き恥をさらして愚か者めが
知らない誰かに迷惑をかけ
救われた情けない奴だった…
看護師さん、有難う…
あふれる涙
堪えきれない…
追いつかない心で
生かされた意味を考える
情けない奴なのに、その心に詩の文句が次々分け入ってくる…