翔ぶのよ、夜空を  高鳥奈緒
 
いつから想像の翼を落としたの?
あなたが幼い頃、背中に持っていた想像という翼
大人になったら想像の翼はもういらないの?
大人だからなおのこと、想像の翼で自由にはばたけるのに
もっともっと自在な自分になれるはず
あなたの背につけて想像の世界に翔びたいのよ、わたしは…
 
Fly, fly, fly…
Away over the rainbow…
 
沢山の誤解、ほんの些細なことで傷つきひっそりと飛ぶわたし
水溜りに雨の波紋
湖にさざなみ
心は翼の先端よ、ほら、ほら、湖のきらめきを浴びて
心無い言葉いちいち反応して翼が揺れる
でも立て直せるんよ、少し離れて自分を
心の避難所は永遠のネバーランド
夜空も翔ぶのよ、街の灯火のうえを
すれ違い  高鳥奈緒
 
すれ違う心と心
お互いに想う気持ちは同じはずなのに
お互いに不器用
心は探り合い
すっかり臆病者になって
家の敷居をまたぐ
 
すれ違う心と心
想う気持ちよ、きょうは何処へ?
まだ見ぬ景色  高鳥奈緒
 
まだ見ぬ景色を貴方とみたい
まだ来ない未来を貴方とみたい
貴方と共に歩みたい
まだわからない事に
不安より希望を持ちたい
貴方には近づきがたいオーラがある
かたくなな心のあらわれ?
どうしてそんなに心を閉ざすの?
お心が氷になるって
今の奥さまのせい?
それとも、私の?
いつか二人で笑いながら
まだ見ぬ景色を一緒にみたいと思っているのに…
出逢いと別れ  高鳥奈緒
 
沢山の中で貴方に出逢った奇跡
沢山の人生を歩んだ先に貴方がいた
まるで貴方は私を待っていたかのように
 
貴方を見つめて愛おしいと初めて思ったけど
言葉に出せなかった
 
再び会えなくなるなら
貴方を愛おしいと伝えたかった
 
いつか二人で作った砂のお城
時間をかけて築いたけど
ほんの一瞬で壊れたね
二人で居るのに寂しかった
決して孤独ではないのにね
貴方がいたからここまで来た道程
 
愛しかった貴方は居ない
 
貴方にありがとう
でも…サヨナラをいわなきゃならないなんて、残酷よ…
 
(2023.6.9)
初恋という紫陽花  高鳥奈緒
 
雨上がり。
淡く薄桃色の紫陽花
初恋という名の。
 
決して初めての恋ではないけど
初恋の様にさりげなく
いつも隣りにいた貴方
その笑顔が眩しかった。
 
心から貴方のことが好き
こんな気持ちいつの日からかな?
貴方の優しさは時に苦くて時に甘いハチミツ
そっと見守って寄り添う優しさ
もう友達ではいられないと気が付いたから
恋する私から初恋という名の紫陽花を見せたい、貴方に。
 
(2023.6.10)