三浦短歌会

三浦短歌会 一月歌会詠草 令和三年一月三十日  濱野成秋    短歌の結社としてはもう古い方に属するだろう。今年で七十四年になる三浦短歌会。神奈川県の三浦半島を城ケ島に向かったところにある。  正月三十日、宗匠の三宅尚道 […]

戦中の都内小石川の想い出

東京女子大名誉教授 佐藤 宏子 1.「至高のひと時」とは? 頂いたテーマは「忘れ難い思い出」、あるいは「人生における至高のひと時」。いくつかの出来事が頭に浮かびました。白夜のアラスカの無人の荒野でアルプスより険しい山々に […]

朝日出版社の『日米口語辞典』と僕

濱野成秋 これは会心の作だ とにかく、英語の勉強になる本である。口語というのは、常日頃から意思疎通するのに頻繁に用いる伝達手段だから、知れば知るほど役立つ。そうは思えど、日本は不利この上ない。国土は欧米諸国から遠く離れた […]

変貌するヘンリー・ミラー像

本田 康典 はじめに 我が国でヘンリー・ミラー(1891-1980)の作品が翻訳・紹介され始めたのは1953年(昭和28年)であった。当時は朝鮮戦争が終息し3年前に誕生した警察予備隊が保安隊となって国防問題が再燃していた […]

ふたりの恩師からの教え

高千穂大学学長 寺内一                       元旦早々、ゼミの4年生の卒業論文の指導をしているとふたりの恩師を思い出す。ひとりは人見康子慶應義塾大学名誉教授、もうひとりはイギリスのウォーリック大学の […]

山川登美子と吟詠する

令和二年十二月十四日 (No.1939) 濱野成秋 ハイデガーやキルケゴールの実存哲学の齟齬と対峙していると、登美子も自己の存在に人一倍認識していたことを強く意識するようになった。登美子は肺結核に罹って余命いくばくも無き […]

三浦短歌会

三浦短歌会  令和二年十一月二十一日  濱野成秋    歌会と講演『浪漫歌人山川登美子によせて』    三浦半島の突端、城ヶ島を間近に三崎港がある。そこは北原白秋が駆け落ちして隠れ住んだところでもある。当時、白秋は傷心の […]

山川登美子を救ひ度候

山川登美子を救ひ度候        日本浪漫学会会長       「オンライン万葉集」主幹  濱野成秋         (元日本女子大学文学部英文学科教授)    此度の小浜来訪には、私にとってはその薄幸なる山川登美子の […]

父と母の記

市川郢康(オンライン掲載用) 土くれに母のにおい。土を手にすれば、懐かしい母のにおいがある。空行く雲に幼い日の思い出が生きている。青い空、緑の山並み、澄んだ空、小鳥のさえずり、すべて昔のままで時の隔たりを少しも感じぬ。「 […]

三崎白秋会 第1回

三崎白秋会 白秋「城ケ島の雨」によせて        令和二年八月二日   濱野成秋   1.城ケ島の雨と三崎白秋会    歌は友をつくる。歌心は受け継がれて花開く。  まさにこの思いで筆者は三崎白秋会の方々とあいまみゆ […]