メリークリスマスの街角で

メリークリスマスの街角で  高鳥奈緒   2023.12.4   今年も街はクリスマスの人混み ふとした瞬間あなたの香りがした 思いがけず貴方の姿を探す街角で 貴方はいないけれど 遠い記憶がよみがえる   まるで心は揺れ […]

春を待つ

春を待つ  高鳥奈緒   2023.12.2   貴方に嫌われたくなくて ずっと良い子を演じてしまった 本当は、もっと言いたい事あったのに 本当の自分を出したら きっと貴方に嫌われそうで怖かった   気持ちが邪魔をしてギ […]

愛ゆえに

愛ゆえに  高鳥奈緒   2023.11.30   ひとつの恋が終わると どんな素敵に輝いた日々も 人は忘れてしまうのかな 自然と徐々に薄れて消えるの? だからこそ人は立ち直り やがて前にも歩き出せるのかも   良い記憶 […]

初雪

初雪  高鳥奈緒   2023.11.15   静かな冬の夜 街灯の下 チラリ チラチラ チラリと舞う 降り積もる雪は初雪 寒さも シン シン シンシンと底冷え   言葉にできなくて 車の窓ガラスに「すき」の文字を書いて […]

肉じゃが

肉じゃが  高鳥奈緒   2023.11.17   肉じゃが食べたいといわれて 作ったものの 無言で食べているから 「どう?おいしいかしら」とたずねると 「うん。おいしい」とオウム返しだけ いつだって言葉は少なげだけど […]

濱野成秋近作浪漫短歌

濱野成秋近作浪漫短歌(令和三~五年)     時経れば百年なりとも親しきに父母兄みな逝くそを如何にせむ   お水取り越えねば春は来ぬといふ母の冬里思へば幾歳   春は惜し薨みまかる師の影時移り桜吹雪の日和も疎まし   こ […]

失恋詩

失恋詩 独りぼっちのワイングラス  高鳥奈緒   2023.11.11   吹き抜ける風は秋の香り 小径に舞う色とりどりの枯葉たち 若葉だった木漏れ日の小径を あなたと一緒にぐい、ぐい、ぐい 漕いだわ、自転車、ぐい、ぐい […]

黒サンゴの指輪物語

黒サンゴの指輪物語  高鳥奈緒   2023.11.3   物に溢あふれ満たされすぎると 本当に大切なものが見えなくなる 必要なものは、それ程多くはないのだし。   祖母の黒サンゴの指輪は 無くなる少し前に母が受け取った […]

恋沼

恋沼  高鳥奈緒   2023.10.31   恋沼にわが身は沈む 誰の助けもなく沈んでいく ゆっくりとゆっくりと もがけばもがくほど成す術もなく 口元まで沈んだ時 最後の一言を笑って言うわ 「ほら・・・見て!これが、わ […]

私と一緒にもう一つの私が

私と一緒にもう一つの私が  高鳥奈緒   2023.10.26   何に怯えて 何に怖気づく ホラーって、見えない恐れのことよね。   想像が不安を掻き立て まだ何も起きてないのに わたしをシーツにしがみつかせる   負 […]